The Columnist

http://thecolumnist.info/

The Columnist は、オーストラリア、シドニーに住むグラフィックデザイナー Ben Martineau が作成した、新聞コラム風レイアウトが印象的なテーマです。テーマファイルは、上のリンク先から、無料でダウンロードできます。

上部の大きく空いた部分がメニューになっており、左からページ、カテゴリー、アーカイブ、検索にアクセスできます。それぞれの見出しにカーソルを持って行くと、メニューが表示されます。このメニューの部分は、コンテンツの「見出し画像」を表示するスペースにもなっているので、下側のコラム風コンテンツ見出しをクリックし、コンテンツを表示すると、メニューがあるスペースに大きく見出し画像が表示されます。新聞がモチーフのテーマなので、見出し画像に写真や漫画を入れると、良い感じのルックスになります。アート系で、抽象的な画像を入れても内容がより引き立つのではないでしょうか。画面構成が特殊なので、決してオールマイティに使えるテーマではないと思います。

メニューの構成はWordPressのメニュー管理と連動していないので、メニューの変更はテーマファイルを直接修正しなければなりません。

左側の縦に構成されているサイドバー的な部分は、WordPressでいう「ヘッダー」的な場所ではなくて、各コンテンツのタイトルやサマリを表示する部分になっています。ですので、The Columnistでは、サイトの名前やロゴを表示するヘッダーがないという特殊な作りになってます。5330でも、The Columnistを採用していますが、ビジネスサイト的な使い方にするために、この左サイド部分をカスタマイズし、ヘッダーになるようにしました。またこの部分の位置を固定し、ページを表示するときは、常時表示されるようにしています。投稿を表示するときは元の作りに従い、投稿のタイトルと公開日を表示するスペースとして使っています。投稿のときは余白がけっこうあるので、タグやRetweetボタンを表示するスペースに使えます。

オススメの使い方

アート系での作品の紹介や評論に良いのではないでしょうか。あと、おしゃれな分野で新聞とか作りたい時には投稿した写真が栄えて引き立つでしょう。ただ、デザイナーが作成したため、WordPressのデフォルト機能との親和性は良くなく、メニューやウィジェットなどが使えません。カスタマイズ無しでそのまま使うのはとても難しいと思います。

長所

  • 企業紹介とブログをうまく共存させることができる
  • レイアウトが格子風でわかりやすい
  • デザインがブログっぽくない

短所

  • ヘッダーがないので企業ロゴとか入れられない
  • 作りが特殊なので使われ方を選びそう
  • WordPressの機能、ウィジェット、プラグインで使えない場合が多い

WordPressとは?

年5000円以下の費用で企業レベルのサイトを運用

WordPressは多機能なコンテンツ管理のソフトウェアです。そのソフトウェアは、ボランティアの技術者で構成された開発コミュニティによって、開発、メンテナンスが行われているため、ライセンス料は無料です。ソフトウェア代がかかりませんが、自前のサイトとして運用するには独自ドメイン(例 example.com)とWordPressを動かすレンタルサーバが必要です。しかし、これらにかかる費用は非常に安くなってきているため、年間5000円もあれば維持できるまで下がっています。すでに独自ドメインやレンタルサーバをお持ちの場合は、その環境に新たにWordPressを導入し、現在のサイトと置き換えることも可能です。維持費たったの5000円でも、サイトでできることは、大手企業の広報サイト並か、それ以上です。更に小さな組織の強みを活かせば、WordPress上でユニークな強みを発揮できるはずです。

コンテンツ作成を簡単にする「投稿」と「ページ」

コンテンツ管理の「コンテンツ」とは、Webサイトに表示する様々な情報のことです。WordPressでは、サイトの管理者が日々更新するコンテンツを管理しやすくするために、「投稿」と「ページ」という2つのコンテンツの入れ物を用意しています。

投稿は、日記のように日々更新され、時系列で整理される情報に向いています。ブログサイトによくあるように、最新の情報がサイトのトップに目立つように表示されますので、リアルタイムにお仕事や商品に関する情報発信したいケースに向いています。古着屋さんや中古レコード屋さんが、入荷したばかりの商品をお知らせする時など、日記をアップデートする感覚で商品の紹介を書くと、お客様にいち早く情報をお知らせすることができます。更に、TwitterやRSSを活用すれば、わざわざメールを送らずとも、投稿を書くと同時にお客様に情報をお届けすることが可能になります。投稿を個別の商品ごとに書くことで、お客様も商品単位で情報がキャッチできるようになり、たいへん喜ばれます。

また投稿は、カテゴリーに分類したり、「タグ」と呼ばれるキーワード情報を追加することができますので、投稿時に忘れずに分類やタグ付けをしておくだけで、サイト上に商品データベースができあがります。こうした分類によって、ジャンルごとの商品(例えば、Jazzのレコード)を探しやすくなりますし、在庫の有無も簡単にわかるようになります。

ページは投稿とは違い、会社紹介や連絡先などの情報を書くのに向いています。サイトトップの目立つ所に表示しませんが、サイト上にいつも表示されている「メニュー」をクリックすれば見れるようになっています。Googleカレンダーもページ内に組み込めますので、カレンダー上でスケジュールを一元管理しながら、不規則な営業時間のお知らせや、イベント情報のお知らせなども簡単にできるようになります。そうしたページへ誘導するメニューの作成もWordPress上のメニュー作成機能を使って簡単に行えます。ブログサービスでは、投稿に相当するコンテンツ作成しか提供しておらず、会社案内などの情報を書く方法がありません。しかし、WordPressではページとメニューがあるおかげで、ビジネス向けのサイト作成にも対応できるようになっています。

投稿とページの作成は、WordPressの管理画面上で操作する専用のエディターで行うようになっています。とてもわかりやすいエディター画面で、ワープロ感覚でコンテンツが作成できますので、WordPress初心者の方でも迷うことなく使っていただけます。

新機能をすばやく追加するプラグイン

インターネットの世界では、様々なサービスや技術が生み出されては消えて行きます。早いペースで進む技術革新について行くことができなければ、せっかく作ったWebサイトもすぐに時代遅れになってしまいます。サイト運用者が、こうした技術の早い進歩にキャッチアップできるようにするために、WordPressでは「プラグイン」と呼ばれる新機能の組み込み手段を用意しています。

http://wordpress.org/extend/plugins/

WordPressのプラグインは、上記のリンク先のサイトより提供されており、この記事を書いている2011年5月時点で14,228個あり、1億7000件以上がダウンロードされています。サイトは英語で書かれていますが、探し方さえわかれば、ここで大抵の機能を見つけることができます。有名なものでは、サイトの表示をiPhoneやiPod Touchに対応させる「WPtouch」、WordPressをショッピングサイトにする「Welcart」、インタラクティブに操作する多機能なフォトギャラリーを追加する「NextGEN Gallery」などがあります。豊富にあるプラグインを使って、TwitterやFacebookなどの有名なソーシャルサイトとの連動も簡単に行えます。その他、サイトマップ、SEO、アクセス解析、データバックアップなど運用管理系のプラグインも充実しているので、必要なプラグインを組み込むことで、やりたかったことが必ず実現できるはずです。5330で活用しているプラグインについては、このサイトのプラグインのコーナーで紹介していきますので、そちらもご覧ください。

サイトデザインを着せ替え感覚でするテーマ

WordPressのデザインは、プラグインを含めた機能とは分離した形で構成されており、テーマと呼ばれています。機能とは別になっているため、WordPressのデフォルト機能に忠実に設計すれば、機能はそのまま維持し、デザインだけをワンクリックで変更することができるようになります。

http://wordpress.org/extend/themes/

上記のリンク先のサイトでは、1000件以上のテーマがさまざまなWebデザイナーから提供されています。また、テーマはこのサイトだけでなく、ありとあらゆる場所で提供されており、無償・有償で利用することができます。ほとんどのテーマがプロのWebデザイナーによって作成されているので、デザインに無理にお金をかけることなく、おしゃれなサイトを構築することができるようになっています。テーマはブログスタイルのものが多いですが、中には企業サイトに適したもの、フォトギャラリーに特化したものもあり、根気よく探せば、必ず目的にあったデザインが見つかります。

テーマのおかげで、機能はそのままで、デザインの刷新だけ行うことも簡単に実施できます。