WordPress Backup to Dropbox でフォルダのバックアップ

BackWPupの問題点

BackWPupのサポートを止めました。プラグイン自体はとても優れているのですが、環境によって動かないことが多いです。3.1系のWordpressのバックアップに利用できましたが、バージョンが上がるにつれ、動かないことが多くなり、またプラグインの作りもホスティング環境で利用することを想定しない作り(ルートのtmpフォルダへのアクセスが必要など)になっていたりと、色々問題が発生したので、利用するのを止めました。

代替えプラグインとしてのWordpress Backup to Dropbox

SQLやWordpressそのものバックアップは他の手段で取れるので、問題は画像が格納されているuploadsフォルダになります。ただ、Dropboxのようなクラウドストレージにバックアップを取るという要件は外せません。代わりのプラグインを探していたら、ありました!Wordpress Backup to Dropbox。

インストールとセットアップ

インストールとセットアップは、非常に簡単です。プラグインを普通にインストールしたら、backupsフォルダをwp-content配下に作ります。そのフォルダの権限をchmodで707にしたらインストールは終わりです。

インストールができたら、左メニューに「WPB2D」というメニューが追加されるので、Backup Settingをクリックして、設定を行います。まず、Dropboxへの認証を訪ねられるので、指示に従ってバックアップ先となるDropboxのアカウントへログインします。Dropboxの認証が完了したら、バックアップを設定する画面が現れるようになります。

バックアップするフォルダを選択

WordPress Backup to Dropboxは、保存先もDropboxだけ、バックアップの設定は基本、「保存したくないフォルダを選択」するだけなので非常にシンプルです。いろいろ細かい要件には対応できませんが、「特定のフォルダをDropboxと同期する」だけであれば、十分に使えます。

設定画面では、wordpress配下のファイル/フォルダ全てがリストアップされるので、「保存したくないファイル/フォルダ」にチェックを入れます。ここでは保存したいフォルダはuploadsだけなので、「toggle all」のリンクをクリックし全てを選択した状態にし、wp-contentのチェックを外してドリルダウンして、バックアップを取りたいフォルダだけ「チェックが外れている」状態にします。

バックアップを取るフォルダの非選択ができたら、「Save Changes」ボタンを押し、設定を保存します。Wordpressが複数ある場合は、「Store backup in a subfolder」にフォルダ名を指定したら、自動でそのフォルダをDropboxのバックアップ先に作成し、そこにバックアップを取ります。(Dropbox側では、App/WPB2Dというフォルダがバックアップ先として自動で作成され、その下にここで指定したフォルダが作られます。)

WordPress Backup to Dropboxでは、バックアップ前にフォルダを圧縮したりしません。フォルダの構造そのまま、バックアップ先に同期されます。BackWPupではDropboxのAPIの仕様のため、最大150MBのファイルしか扱えませんでしたが、この方法ならファイルを一つ一つ同期しますので、フォルダのサイズが150MBを超えても、Dropboxにバックアップできるというメリットがあります。

フォルダのサイズが大きいと、最初のバックアップには多少時間が掛かりますが、一度バックアップが完了すると、次回からは増分だけバックアップを取りますので、バックアップの所要時間が短くて済みます。ここも、BackWPupに比べてメリットがある点です。フォルダのバックアップなら、むしろこちらの方が正しいソリューションと言えます。

これでフォルダのバックアップが快適になりました。リストアも、FTPでDropboxにあるフォルダをwp-contentに戻すだけになります。BackWPupをホスティング環境で動かすのに疲れた方は、こちらをどうぞ。

BackWPupでクラウドストレージへバックアップ

WordPressバックアップのベストプラクティス

WordPressのデータのほとんどは、MySQLのデータベースに格納されます。なので、バックアップはMySQLからデータベースをダンプして、そのファイルをサーバー以外の別の場所に保存することになります。5330では、WP-DBManagerとCimy Swift SMTPの2つのプラグインを使って、SQLファイル定期的に保存し、お客様のGmailに転送することをバックアップ手段として推奨しています。

管理系プラグインのMUST4

(WordPressファイルそのものは、Gitと呼ばれるバージョン管理システムを使って、変更履歴を取りながら管理します。)

先のバックアップ手段は、WordPressの設定、投稿、ページなどには有効ですが、メディアにある画像ファイル(大抵は、wp-content/uploads)まではバックアップできません。また、フォトギャラリーを作る定番プラグインNextGen Galleryなどを利用する場合も、画像ファイルのバックアップ手段を別途検討する必要があります。Download Managerを使って配布しているファイルがある場合も同様です。

WordPressのバックアップを完璧に行いたい場合、以下の3つのバックアップが必要になります:

  1. MySQLのデータベース(WP-DBManagerで定期的にバックアップ。そのファイルをGmailのアカウントへ転送。)
  2. WordPressそのもの(Gitで変更履歴を取り、専用レポジトリに保存。)
  3. wp-content配下の画像フォルダやファイルフォルダ

3. については、FTPでWordPressが運用されているサーバにアクセスし、これら画像ファイルが置かれているフォルダを定期的に手持ちのコンピューターにコピーする方法も考えられますが、人手で行うと面倒ですし、また忘れると思います。

バックアップ先としてのクラウドストレージ

ここ数年で、DropboxやSugarSyncに代表されるクラウドストレージサービスが身近になり、手軽に使えるようになりました。2ギガから5ギガの容量も無料で提供されています。バックアップを安全かつ確実に行うには、バックアップの保存先を数カ所確保しなければなりません。こうしたクラウドストレージが無料で提供されているのであれば、バックアップ先として活用しない手はありませんね。

WordPressでのバックアップを支援するプラグインは沢山ありますが、クラウドストレージへの連携に対応したものとなると選択肢は少ないです。BackWPupは中でもその中でも安定しており、Dropbox、SugarSyncのみならず、Amazon S3やMicrosoft Azureにまで対応しています。他にもFTPやメールでの送信にも対応しているため、考えつく大抵のストレージ先に対応できますので、きっと好みの方法でバックアップ手段が取れることでしょう。

BackWPup

BackWPupのセットアップ

上のリンク先からBackWPupをダウンロードして、WordPressにインストールします。プラグインを有効にすると、画面の上部に警告画面が出ます。それらは、このプラグインで必要なフォルダがなく、書き込み権限がないというメッセージなので、その警告に従ってフォルダを作成し、書き込み権限を追加します。フォルダは2つ必要です:

  • backwpup-?????
  • backwpup-?????-log

上のフォルダは、バックアップ対象になるフォルダを圧縮したファイルを格納します。下のフォルダには、バックアップ時のログを保存します。ログのフォルダはプラグインを有効するだけで自動作成されますが、バックアップ用のフォルダは自動で作成されないので、mkdirで作成しておきます。両フォルダともに、chmodで権限を707にすることを忘れないでください。

プラグインのセットアップはこれだけです。

BackWPupのバックアップジョブを作成

セットアップが済んだら、バックアップのジョブを作成します。設定画面へのメニューは管理画面左「ツール」の下に追加されます。メニューをクリックして、BackWPupの設定画面を開きます。

上方の「Add New」ボタンを押して、新規ジョブを作成します。

新規ジョブ作成画面右上に「Job Type」窓がありますので、File Backupだけをチェックします。5330では、先に書きました通りデータベースのバックアップはWP-DBManagerとCimy Swift SMTPプラグインで行っていますので、バックアップするのはファイルだけです。

真ん中の「File Backup」でバックアップするフォルダを選択します。ここではwp-content/uploadsの画像だけバックアップしたいので、Blog Uploadsにチェックします。画像フォルダを年別で整理している場合は、2010年以前のものだけまとめて一度バックアップを取り、差分である2011に対してだけバックアップをスケジュールすると、ストレージや通信帯域を圧迫しません。大きなファイルをバックアップする場合はサーバに付加が掛かりますので、各環境で設定の調整を検討してみてください。

次にクラウドストレージサービスの設定です。Dropboxがメジャーだと思いますが、サービス連携にOAuthを使っており、署名の扱いがおかしいのか、Dropboxにファイルをアップする際にエラーが出てしまいます。しかたがないので、(Dropbox連携のバグが直るまで)代わりにSugarSyncを使います。デスクトップで使う際の使いやすさはDropboxの方が上ですが、SugarSyncの容量は5ギガありますので、バックアップ用ならこちらの方が適しているかもしれません。

SugarSyncの設定では、メールアドレスとパスワードを入力します。パスワードが入力されると、アカウントの確認が自動的に始まります。正しいアカウントであることが確認されると、Root: の部分にバックアップ先の選択肢が表示されるようになるので選びます。利用しているデスクトップと同期を取る必要がないのであれば、ウェブアーカイブを選ぶと良いでしょう。この辺りは好みで設定してください。バックアップ先に更にサブディレクトリを作っている場合は、Directory: にディレクトリ名を入れます。Max. Backup Files in Folder には、このジョブでバックアップするファイルの保存数を入力します。画像なので、最新のものが一つあればいいですよね。なので、「1」を入力しています。

Backup Fileでは、ファイル名の接頭語を決めます。何のバックアップか分かりやすければ、何でも良いでしょう。バックアップ時にフォルダは圧縮されますので、好きな圧縮形式を選びます。画像なので、圧縮率の高いBZip2とかが良いかもしれません。Windowsでもみたいなら、Zipのほうが楽です。

バックアップジョブのテスト

個々まで設定できたら、「Save Change」を押して設定を保存します。ふたたび、ジョブのリスト画面に戻り、作成したジョブが登録されたことを確認します。作成したジョブの名前の上にマウスをのせると、「Run Now」というリンクが表示されるので、早速、このジョブが動くかテストします。

バックアップが完了すると上のようなログが表示されます。バックアップに失敗したときだけ、同様のログがメールで送信されます。サーバをセーフモードで動かしているため、色々警告が出ていますが、バックアップは正常に行われます。セーフモードだと送信時に実行時間やメモリの制約があるため、大きなバックアップはしない方がいいでしょう。ですので、バックアップするフォルダごとにジョブを作って、実行する時間をずらしておく等の対策をしておきたいものです。

バックアップのスケジュール

再びジョブの設定画面に戻り、ジョブの実行時間をスケジュールします。先ほど作成したジョブを定期的に実行したい場合は、Activate schedulingにチェックを入れます。それぞれのセレクトメニューが実行時間の項目なっていますので、設定します。上は毎日午前3時に実行する例になっています。

まとめ

一昔前なら、高価なDATテープ複数個使って面倒なバックアップのローテーションを手作業でやっていたのが、無料のクラウドストレージとWordPressのプラグインを使ってここまで自動化できるようになったのは、凄いことだと思いますw(少なくとも昔から、こういう仕事をしていた者には、「まさか無料でここまでできるようになったのか」と感慨深いです。)WordPressのバックアップ方法はこれまで色々試してみましたが、これが決定版のような気がします。データベース、WordPressのファイル、画像&その他のファイル、の3つが何処かに保存されていれば、サーバに何が起ろうとも大事なサイトを復活させることができますので、もう心配ありません!皆さんもお試しください。

Gigya Make Your Site Socialを使ってTwitter、Facebookのアカウントでログイン

WordPressで会員制サイトを作ることがあると思います。2、3人の管理者がサイトの更新をするようなところであれば、WordPressのユーザー機能でアカウントを作成すれば済みます。しかし数百名規模もしくはそれ以上の不特定多数のユーザー(会員)に使ってもらうためにアカウントを新たに発行して管理するのは、小規模サイトではしんどいと思います。

Twitter、Facebookに代表されるソーシャルサービスでは、外部のWebサイトに、それらのサービスのアカウントを使ってサイトにログインする方法を提供しています。Twitterの@AnywhereやFacebook Connectなどがそうです。このようなログインサービス(「シングルサインオン」とも呼ばれます)を利用するメリットとして、ユーザー側には新たにアカウントを発行して、新しいパスワードを覚える必要がないこと、サイト側には、ユーザーのパスワードを管理しなくてもよいこと(つまりパスワード再発行の責任を負わなくて済むようになる)、が挙げられます。

ログインサービスには各サービスに対応した専用プラグインもありますが、ユーザーがどのサービスをメインに使っているかは、ユーザーの好みもありますので、色々なものから選択できるようになっているほうが親切です。実際、ブックマークボタンはサービスごとに用意しているサイトが多いですね。ログインでさまざまなソーシャルサービスに対応させるには、Gigyaが開発している「Make Your Site Social」プラグインを使います。

Gigya
Make Your Site Social

Make Your Site SocialのインストールとGigyaのレジストレーション

上のサイトからプラグインをダウンロードして、管理画面からインストールします。設定メニューにGigyaというメニューが追加されるので、そこから設定します。

このプラグインの設定を行うには、Gigyaが提供するAPI Keyが必要になりますので、上のリンクから同社のサイトにアクセスして、開発者登録します。ちなみに、開発者登録を行うのは無料で、非商用サイトであればサービスの利用も無料です。商用サイトで利用する場合はご注意ください。

上はGigyaのアカウント登録の画面です。アカウント登録のフィールドの上にソーシャルサービスのアイコンがずらーっと並んでいます。それぞれのアイコンはボタンになっていて、クリックすると、そのサイトに飛んで行き、そのサービスでのログインを求められます。Gigyaを使ったログインの流れを理解するために、実際に表示されているアイコンから選んでログインしてみましょう。各サービスでの認証後、メールアドレスの提供などが求められるので、必要に応じてOKを出します。認証が成功したら、またGigyaのサイトに戻り、下のような管理画面が表示されます。これでアカウントの作成は終わりです。簡単でしたよね?

Gigyaで認証するサイトの登録とAPI Keyの取得

Gigyaではソーシャルログイン以外にも、ソーシャルサービスを使う便利なサービスが色々提供されているので、設定できる項目が多数ありますが、ログインに関しては右上の「Sites」の設定だけ行います。上の例では既に2件のサイトが追加されていますが、初めて利用する場合は、もちろん何もエントリされてないはずなので、「Add Site」をクリックして、サイトを追加します。

ソーシャルログインを利用するサイトのドメイン名を聞かれますので入力します。OKボタンを押すと、Sites欄にドメイン名が追加されます。追加されたドメイン名の下に、Show API Keyのリンクが出るので、それをクリックしてAPI Keyを取得します。Secret KeyはSitesの下にあるShow Secret Keyのリンクを押して取得します。それぞれのキーは設定画面のフィールドに貼付けますので、クリップボードに保存するか、テキストに貼付けておいてください。

プラグインの設定

キーの取得が済んだら、WordPressの管理画面に戻り、プラグインの設定画面にそれぞれのキーを入力します。

Post Login Redirectはログイン後に任意のページに飛ばしたい時に設定します。なにも設定しなければ、ログイン後はダッシュボードが表示されます。Email required for registrationもオンのままでいいでしょう。

次に「外観」を設定します。こちらはブックマークボタンの設定のように、JavaScriptのコードをそのまま記入します。コードの生成は、Gigyaのサイトにログイン後、上の方に「PLUGINS」というメニューがあるので、それをクリックして、コード生成画面に行きます。

2. View でアウトプットを確認しながら、1. Customize Plugin Design を設定していきます。設定を変えると、3. Grab Code に設定に対応したコードが出力されます。上の例では、scriptタグを含めたコードが出力されていますが、WordPressの設定で必要になるのは、上の枠から「var conf=….」と下の枠から「var login_params=…」の部分だけです。

抜き出した2つのパラメーターをまとめると以下のようになります:

var conf=
{
    APIKey:'YOUR_API_KEY_HERE',
    enabledProviders:'twitter,facebook'
};
var login_params=
{
    showTermsLink:false,
    hideGigyaLink:true,
    headerText:'Or login using Twitter or Facebook',
    height:150,
    width:200,
    containerID:'componentDiv',
    UIConfig:'<config><body><controls><snbuttons buttonsize="42"></snbuttons></controls><background frame-color="#FFFFFF"></background></body></config>'
};

GigyaのPLUGINSであれこれいじるよりも、ドキュメントでパラメーターの内容を確認しながら、上のコードを修正した方が楽かもしれません。WordPressのログイン画面で奇麗に表示されるように見た目(UIConfigの所)も調整済みです。APIKeyにはご自身のキーを入れてください。enableProvidersの部分には、好きなソーシャルサービスを追加できます。サービス名をカンマで区切って入力してください。headerTextにはログインの説明を書きます。WordPressのログイン画面で表示されます。

設定を完了し、ログイン画面に行くと上のようなログインボタンが追加されます!

ログインしてみる!

早速、ソーシャルログインボタンを使ってログインしてみましょう。好きなボタンをクリックするだけでログインが始まります。

Twitterのボタンを押すと、上のような画面が表示されます。Twitterのアカウント名とパスワードを入力し、ログインボタンを押します。もしソーシャルログインをするユーザーが初めてログインする場合は、WordPressのアカウントを作ることになるので、事前にWordPress管理画面の「一般設定」で「誰でもユーザー登録ができるようにする」にチェックするのを忘れないでください。(わたしもよく忘れます。。。)

Twitterでのログインが成功したら、WordPressに戻り、しばらくした後にダッシュボードに遷移します。プロフィールを見るとTwitterから受け取ったユーザー情報がそれぞれのフィールドに入力されます。ウェブサイトのフィールドにはTwitterのアカウントのURLが入力されてしまいますが、新たにTwitterのURLのフィールドを作って、そちらに自動で入力するようなこともプラグインのコードを少しいじればできるようになります。Twitterでログインした場合、アバターもTwitterのプロフィール画像のURLが自動でアサインされます。アバターはWordPressのユーザー一覧で表示されるようになります。

各サービスから自動取得できるユーザー情報の一覧は以下のリンク先に詳しいです:

Products>Social Sign-on

これからWebサービスを作るなら、アカウント管理やログインなんかはソーシャルサービスに任せてしまって、サイト運用でラクしてみてはいかがでしょうか?

CAUTION!: Gigyaの2.0.4のプラグインだと、ソーシャルサービスでの認証から戻って来た時、WordPressのログイン画面で止まってしまうという現象が見られました。昔ダウンロードした1.2.2だと正常に動作することを確認しています。)

Download Managerでダウンロード販売

(注:少し前にはてなブログに書いた記事の転載です。)

ブックリーダーの覇権争いや、書籍フォーマットの標準化などで、まだまだどうなるかわからない「電子書籍」ですが、コンテンツを持っている人たちが、出版社を通さないで気軽に出版、販売できるようになったのは間違いない感じです。そういう意味では、電子書籍として読み方・読まれ方のイノベーションというよりは、出版と流通のイノベーションととらえた方が良いのではないでしょうか。

これから気軽に自費出版するようなニーズも増えると思うので、WordPressでファイルを配信するのに便利な方法を考えていました。

WordPressをお使いなら、誰にでもお手軽にファイルを配信できるのが、WordPressプラグインの「Download Manager」を使った方法です。ダウンロード関連のプラグインは色々ありますが、これが一番使いやすいです。

WordPressのDownload Managerプラグイン
作者のサイト

プラグインのインストールとセットアップはとても簡単で、WordPressの管理画面からインストールしたら、uploadsとかに提供したいファイルの保存先となるフォルダ(e.g. downloads)を作って、アクセス権を書き込み可にするだけです。このフォルダのファイルへ直接アクセスすることは.htaccessファイルで禁止します。このファイルはプラグインのフォルダにあるので、先ほど作成したフォルダにコピーし、chmodでアクセス権を644にしておきます。

インストールできたら、管理画面の左のメニューに上のようなメニューが追加されているはずです。

設定画面での操作は簡単で、「Add New File」からダウンロードするファイルを登録し、その際に生成されるショートコード「{filelink=?}」(?の中にはダウンロードのID番号が入ります。)を投稿やページの中に書くだけで、そのファイルに対するダウンロードボタンが自動生成されます。

ログインしているユーザー(Members)にだけダウンロードを許可したり、ダウンロードの際に指定したパスワードの入力を求めるといったアクセス制限が掛けられます。また、ダウンロード回数を数えるカウンターの表示もできます。カウンターを非表示にしても、管理画面でダウンロード回数を見ることができます。

このようにWordPressの投稿やページを使って、お手軽にダウンロード配信をする際にはもってこいなプラグインだったりします。

ダウンロードに課金したい場合は、以下の手順で販売ページを準備します:

  1. まずダウンロードページを作成し、ダウンロードをこのプラグインを使ってパスワード保護します。
  2. Paypalでこのダウンロード専用の決済ボタンを作成して、商品紹介をするページに貼付けます。
  3. トップページからは、この商品紹介ページへ誘導し、商品の説明を行い、Paypal決済を促します。
  4. Paypalでの支払いが確認できたユーザーに対しては、ユーザーがPaypalで使ったメールアドレス宛にダウンロードページのURLとプラグインで設定したパスワードを送れば良いでしょう。

メール送信は手動でもできますが、「PayPalオートメール」のようなツールを使えば、Paypal決済をしたユーザーに自動でメールを送信することも可能です。

良いコンテンツを持っていて、WordPressでダウンロード販売をやってみたい方は是非。

管理系プラグインのMUST4

WordPressをつかったサイトを立ち上げたら、管理のためにいくつかのプラグインを入れることが多いです。

5330でよく使う便利な管理系プラグイン4つを紹介します(リンク先はwordpress.orgのプラグインのページです)。

  1. Cimy Swift SMTP
  2. Secure WordPress
  3. WP Security Scan
  4. WP-DBManager

1. Cimy Swift SMTP

Cimy Swift SMTPは、WordPressがインストールされているサーバーにあるメールサーバー(SMTPサーバー)を使わずに、外部にある別のメールサーバーからメールの送信を行いたい時に使います。

スモールビジネスでは、ドメインは取得していても、メールサーバーの管理まで手が回らず、代わりにGMailで代用することも多いと思います。近頃のホスティングサービスでは、新規メールアカウントの作成はWeb上でわりと簡単にできるようになっていますが、なるべくこうしたインフラ系の管理はよくわからないし、したくない、というニーズもあると思います。そういうとき、GMailで済ませてしまえば、メールに関するインフラはGoogleに任せることができて、余計な心配のタネを一つ減ります。

そういう時、Cimy Swift SMTPを使えば、メールの送信を全てGMailを経由して行えるようになります。WordPressから直接メールを送信する場合、送信されたか?の確認は自分宛にCCかBCCする必要がありますが、このプラグインを使えば、送信メールはGMail側の送信箱(Sent box)に溜まりますので、メールが正常に送信されたか容易に確認できるようになりまし、受信箱にCCやBCCするよりは、正しい箱にメールが整理されるので、後で確認するときも混乱せずにすみます。

WordPressに連絡フォームを追加する「Contact Form 7」や、ショッピングサイトプラグインの「Welcart」を導入する際に、このプラグインを導入するとより便利になります。特にショッピングサイトでは、頻繁にメールを送信するので、このプラグインを使ったメールの整理は必須です。

2. Secure WordPress

Secure WordPressは、その名の通りWordPressのセキュリティ強化を行ってくれるプラグインです。主な機能としては、

  • サイト上やソースに表示される不用な情報(バージョン情報とか)を非表示にする
  • /pluginsと/themesにindex.phpファイルを作成し、ディレクトリ一覧を表示しないようにする
  • 管理者以外のユーザーにWordPress、プラグイン、テーマの更新通知が見えないようにする

があります。他の方法でも、上記のようなセキュリティ対策を施すことはできますが、どれもよくあるセキュリティ対応なので、プラグインでチェックするだけでまとめて行えたら便利です。

3. WP Security Scan

WP Security Scanは、Secure WordPressとは別に必要になるセキュリティ対応が実施されているか?を確認するツールです。「確認」なので、セキュリティ対応まではしてくれません。問題箇所を発見したら、このプラグインを使うか、手動で修正する必要があります。確認できることとしては、

  • DBテーブルにデフォルトの「wp_」を使っていないか?
  • WordPressのバージョンが隠されているか?(Secure WordPressで対応できる)
  • WordPressのDBエラーがOFFになっているか?
  • 管理者に「admin」を使っていないか?

などがあります。あとWordPressの主要なディレクトリにアクセス権が適切に設定されているか?をスキャンして確認できます。アクセス権が不適切な場合は、そのディレクトリは赤色で表示されるので、ホスティング先にあるサーバーに接続して、chmodなどでアクセス権を修正します。

4. WP-DBManager

WP-DBManagerは、WordPressのバックアップを取るツールです。WordPressでは、メディア機能からアップロードした画像を除く全ての情報がMySQLデータベースに格納されます。全ての情報というのは、設定、アカウント、コンテンツ、全てです。なので、WordPressを普通に使っている限りは、データベースとwp-contentのバックアップが取ってあれば、WordPressが消し飛んでも元の状態に戻すことができます。

データベースのバックアップは一週間に1回など、定期的に取るようにスケジュールすることができます。取られたバックアップデータは、wp-contentなどにある所定のディレクトリに保存されますが、念のために別の場所にも保存しておいた方が安全なので、メールで自分のGmailアカウントに送信しておくこともできます。データベースデータは、数カ所で保存しておけば、サーバーに万が一のトラブルが発生しても安心です。

WPTouch

http://wordpress.org/extend/plugins/wptouch/

WPTouchは、WordPressに手軽にiPhone用のテーマを追加するプラグインです。上のサイトからプラグインをダウンロードできます。

WordPressで利用しているテーマとは別のビュー(見た目)を用意しているので、iPhone向けに見た目をカスタマイズできます。このプラグインをインストールしたら、設定メニューに「WPTouch」というメニューが追加されますので、そこから設定を行います。

投稿者、カテゴリー、タグといった投稿の属性情報の表示や、メニューのカスタマイズは簡単に行えます。表示レイアウトの変更は、プラグイン内のスタイルシートやPHPファイルを修正する必要があります。プラグイン内のファイルは、アップデートの際に新しい物に置き換わってしまいますので、修正する場合は修正箇所の管理が必要になります。それかプラグインをなるべくアップデートしないという対処が必要になるでしょう。

iPhoneの機能との親和性は高く、電話番号などは、そのままテキスト表示しておくだけで電話をかける為のリンクに変わります。住所をGoogle Mapの地図のリンクとして用意しておけば、そのリンクをクリックしたら、Google Mapを開いてくれるようになります。

コンテンツを読んでもらうだけでなく、店へ誘導するツールとしても最適です。